やじまのちょっとひとこと


私たちは『変えない理由』や『変えられない言い訳』を、気軽に口にしてしまいます。
しかし、『単に変えただけだったのに結果としてそれが最善の策で大成功につながった』という事例は過去からいくつもあります。
問題は『それでは、何を変えればいいのか』なのですが、その前に『変えることに対して私たちは本能的に否定してしまうものだ』ということを意識しければなりません。
また、『変わらないと当たり前のように思っていること』の中にも、視点を変えてみるだけで、変わる可能性に気付くこともあるようです。

さて、多くの会社では1日の所定労働時間は8時間となっていますが、これは1日の労働時間の上限を8時間と定めた労働基準法があるからで、この法律は1947年、今からなんと70年前に定められたものです。
私たちの周りで70年前と今とで全く変わっていないものがどれだけあるでしょうか。
逆に70年前の基準がそのまま堅持されていること自体不思議な気がしてきます。
「法律で決まっている」ことを言い訳にしないで、所定労働時間を( 法律の制限内で )変更してみることを検討する余地はないのでしょうか。

ところでこの1日8時間という所定労働時間の枠組みですが、ドイツ、イギリス、アメリカ、フランスなどと比べて意外なことに大差ありません。
しかし、この所定労働時間を超えるいわゆる時間外労働に対する日本の規制は甘く、欧州では所定時間を超える場合でも、1日の労働時間の上限を10時間、特別な場合でも
12時間までとしています。
また、労働日と労働日の間に休息時間を設けることについても、かなり厳正に運用されています。
これまで日本では一部の会社や運輸事業に限って休息時間についてルールがありましたが、ようやくこの点について国は制度化に向けた検討を始めています。
ここにも検討の余地がありそうです。

労使が雇用契約を締結し双方が誠実に義務を履行する労働という行為において、会社が従業員に期待するのは、拘束時間の長さではなく労働時間中の成果であることは疑う余地はありません。
最大限の成果を上げるためには何をすべきなのか、会社側がタイムカードで出退勤を管理するだけで従業員に最大の成果を求める・・・そんなうまい話があるのなら・・・夢のような話だと私は思いますが皆さんはどう思われますか。



前回まで、『5年後』をキーワードとしてお伝えしてきました。
今回は私たちを取り巻く様々なことについて『変えられない』と固く信じてきたことや、そもそも『変える対象である』ことすら思い付かなかったことが、実は『変えなければならないこと』や『変えることが最良の改善策』かもしれないという話です。

例えば個人事務所である矢島社労士事務所において、所長である私は『変える対象ではない』ように思えます。
13年余事務所の顔が変わらないのは、当然のようにも思えますが、デメリット部分が全くないとは言い切れません。
そこで○年後、有能なイケメン社労士に事務所の代表を譲り、私は一人のスタッフとして新所長のサポートに徹しているというシナリオを考えてみます。
永年のお取引で培ったお客様との信頼が崩れるリスクが最大の問題ですが、マンネリの打破や新たな展開の可能性は高くなります。

多くの人にとって『変えられないこと』をすぐに『変える』のは大変なこと。
私たちは本能的に『変えない』理由や『変えられない』言い訳を率先して考え、口にしてしまいます。
でも『変えなければならないこと』や『変えることが最良の改善策』だとしたら、何とかしなければなりません。
そんな時『5年後までに…』は、近すぎず、遠すぎず、言葉にするにはとても都合が良いと私は思います。

…続きは次号に



平成28年の【矢島のひとこと】では、将来の労務管理をテーマにして『5年後』をキーワードにしてお伝えしています。

今回は採用のために5年後の評判を作ることについて。
…と、書き出すと「えっ?評判ですか?」と意外に思われるかもしれませんね。
しかし、会社の評判って、いざ変えようとしてもなかなか変わりません。
以前に勤務していた経験からすると、高校卒採用に取り組もうとしても、地域での評判が上がらなければ、なかなか応募者は出てきません。
新卒の採用でしたら軽く10年を要すると覚悟した方がいいかもしれません。
新卒採用をあきらめて必要な人材を中途で採用しようと試みても、地域での評判が芳しくなければ、採用向けの広告宣伝費はまさしくお金をドブに捨てるようなもの。
広告宣伝費に見合う応募者数が得られない理由は世間の評判が悪いのかもしれません。
逆に地域内で良い評判を得ている企業には一度の求人広告で選考に困るほどたくさんの応募があります。

では、どうしたら良い評判が得られるのか。

一番の近道は現在勤務している社員さんに『私の勤めている会社は、本当に良い会社だ』と思ってもらえること。
そのためには、どんなことをすればよいか、じっくり考えてみることですね。
思い切って社員に質問してみるのもよいかもしれません
『あなたは御子息をわが社に勤務させたいですか?』



人事制度の構築を検討する場合、一番重要な点は「評価」だと思います。
「評価のやり方」、「評価の基準」、「評価の運用」などと言葉にすれば数文字であらわせますが、「御社の評価の仕組みはどうなっていますか?」とお尋ねすると、トップに一任であったり、長く見直しされていない評価表を出されたり、何もないという答えも多く明確な答えを返していただける中小中堅企業は稀です。

開業以来、私の事務所に大体年に数回、「人事評価のひな型をもらえませんか?」という話をいただきます。
お話を伺ってみると、ひな型を土台にして自社の評価表を作ろうとお考えのケースがほとんどです。
多分、時間的制約が理由なのでしょうが、この方法は目標へのアプローチとして、明らかに間違ったコースを進むことになります。
「評価の仕組み作りに形から入るケースでは、多くの場合、時間の無駄になります。」と時間を作ってお話ししていますが、私の力不足ゆえに正しく理解していただけることはほとんどありません。
しかし、将来を見据えたとき、評価の仕組みを作って難しいながらも運用ができるなら必ず良い結果が生まれてきます。

仕組み作りの最初の着眼点は「評価の仕組みを作る目的は何か」「この評価の仕組みを作ることで、5年後のわが社をどうしたいのか」をじっくり考えることだと思います。



先月号の「矢島のひとこと」では、日本の労働者の年間総労働時間は5年後には短縮が進んでいると予想しましたが、皆様はいかがお考えでしょう。

ところで「ブラック企業」という言葉をよく見聞きします。
このブラック企業とはどんな業種が多いのでしょうか。
製造業に多いとお考えでしょうか。
私は小売業やサービス系の業種の割合が多いと見ていますが、的外れではないと思います。

日本の製造業はトヨタ自動車に代表される生産性の高い企業が収益を確保して勝ち組となっていますが、小売業や飲食業でも生産性が高い企業が勝ち残っていると断言できるでしょうか。
私はブラック企業の多くが生産性追求ではなく、短期的な利益追求を優先するがために適正な人件費を軽視せざるを得なくなっていると見ています。
また、福利厚生や従業員の健康管理も当然軽視しなければ生き残れなかったわけです。

今後5年という時間軸で考えれば現状のブラック状態のまま、何も改善できない企業の多くが淘汰され、そして勝ち残った小売業やサービス業が何に取り組んだ結果勝ち残るのか…「労働生産性の向上」がその答えだと思います。

最近は人手不足だと言われますが、本当に人手が足りないのか、それとも人員配置や仕事の進め方に工夫が足りないのか、考えるための時間を掛けるべき問題だと思います。



先月号の事務所通信の私の「今年の景気予想」について、「無責任だ」とか「いい加減なことを書くな」といった類のご叱正を一つも戴きませんでしたので、黙認して戴いたものと勝手に判断し、今月からは『5年後の労務管理の形』つまりこれから労務管理はどう変わっていくのだろうかという、いわばトレンド予想を書いてみたいと思います。

初回は労働時間、これは私が今一番注目しているテーマなのですが、事務所通信の読者の皆様は将来の労働時間はどうなると思われますか。

私は【年次有給休暇の付与日数の増加】と【年次有給休暇の取得率は上がる】と予想していまして、これによって国民一人当たりの年間総労働時間は確実に減少します。
経済成長が低調であっても我が国の労働力の需給は、常に不足気味に推移します。
例えば外国人研修生や実習生は、名称や運用の形は違うものの本質的には労働力の需要に基づいて成立しています。
今後不足する労働力の調達は、日本人の長時間労働や休日出勤で補うよりも、外国人の労働力輸入で対応する傾向は今よりも強まります。
無論、現在一部の非正規労働者にしわ寄せがいっていますが、これも時間は掛かるものの是正傾向に進展します。
なかなか進まなかった日本の年間総労働時間ですが、今後5年で短縮が進むと予想しています。



2015年12月16日に米国のFRB(連邦準備制度理事会)が9年半ぶりの利上げを決定したのはご存知でしたか。
このニュースの後、今後の日本経済ついて二人の専門家がほぼ正反対の予測を述べていました。

言うまでもなく「経済」は私の専門外、どちらの予測にも『なるほどね』と納得するだけでした。

さて、そんな専門家でさえ正反対の予測をする今年の日本で、私が専門とする中小企業の労務管理にはどんな変化が出てくるでしょうか。
私は意外なほど大きな変化と、小幅ながら未来に大きく関係する変化の二つが出てくる年になると思います。

大きな変化とは大手企業の好調な業績がドミノ理論的に波及して、次第に中堅中小企業の業績がかなり良くなるのではないかということ。
大手企業から中小企業へ、あるいは都市部から地方への波及には当然タイムラグがあり、今年は好転の一年になると見ています。

もう一つの小幅な変化とは、労働時間数の意識的な削減に労使ともに取り組み始めるのではないかということ。
これには数多くの要素が複雑に関係しますから、顕著な変化というより転換点となるような気がします。

なお、これらはあくまでも私の趣味的な予測です。
間違ってもガチに信用しないでくださいね。

でももし予測が的中したら嬉しいので、おいしいものでもご馳走します。



2015年も最後の月となりました。
今年を振り返ってみると10月5日から『マイナンバー制度』がスタート(運用開始は来年1月1日)し、12月1日からは50人以上の事業所を対象としながらも『ストレスチェックの義務化』が始まりました。

この二つの事柄と企業経営の関わりを考えるとき、多くの中小企業経営者は「面倒な仕事が増えただけだ」と直感的な感想を述べられます。
しかし、この二つの新たな動きには、これからの日本人の志向すべきものが見えているような気がします。

『マイナンバー制度』は、少子高齢化社会の日本をどう維持していけばよいのかという問題への有効な対策のひとつになるものと確信しています。
ただし、制度自体はまだまだ不完全なものですから、これからの運用によって成否が分かれる恐れはありますが、行政手続きの簡便化と適正化のためには、重要な役割を果たすだろうと思います。

また『ストレスチェックの義務化』は、今後、日本で暮らしていくために労使が大切にしなければならないことは何かということ明らかにしました。
ストレスチェックという一次予防を義務化するということは、これまで明確ではなかった『労働者の健康を守るための労働条件を企業に確保させる義務』の存在を明確に示したものだと思います。

「面倒な仕事が増えた」と感じるだけでなく、なぜ始まったのかを一度考えてみていただきたいと思います。



『平成27年10月5日以降、通知カードが届きます・・・』と告げられていましたが、予想通りマイナンバーを記載した通知カードは、なかなか届かないようです。
私の事務所のある下呂市では11月20日頃の発送だそうですが、最近の政府系の広報には『11月末まで・・・遅くとも年内には到着します』というくだりもあるようです。

さて、通知カードが住民票を有するすべての国民に送付される・・・という話を聞いたとき、皆さんはどんな印象をお持ちになりましたか。
私は「そんな大きな計画が、この程度の周知だけで取り掛かって大丈夫なんだろうか」と正直不安を覚えました。

既にお伝えしてきましたが、マイナンバー制度は未来の日本の行政の仕組みを効率的に変革するために必要なツールのひとつです。
しかし、過去にも行政の変革に取り組みながら、国民の「不満」の声によって葬られた制度(例えばグリーンカード)は、いくつかありました。
今回も同じように立ち消えてしまうのでしょうか。

今を生きる私たち世代は、未来を担う若者や私たちの子や孫たち世代のために、マイナンバー制度を正しく動かす責任があると私は思います。
そのためには「不安」に思う気持ちから「不満」という気持ちにならないようにしなければなりません。

今一度皆さんに呼びかけて勉強しようと思っていますが、いかがでしょうか。



マイナンバー制度全体を眺めたとき、最も重要な手続きのひとつがマイナンバー収集時の「本人確認」です。
私のマイナンバーが示す人間が私であってこそマイナンバー制度は有効に機能します。全国民一人ひとりに付与される番号ですから、確認手続きが一人ひとり正しく行わなければ制度を運用する意味が薄れてしまいます。

会社の場合、勤務している従業員の皆さんからマイナンバーを収集する作業の時点で、本人確認の手続きは一人ひとりについて、法律に定められたやり方で行う事が決められていますから、結果は同じてあっても会社独自のやり方は法律違反の恐れがあります。

また、マイナンバーを利用目的以外で収集し、あるいは保管することも違法となります。
事業所が複数ある企業では、マイナンバーを保管する部署と各事業所が離れていることがあります。
誰がどのような方法でマイナンバーを確認し、どのような方法で保管部署が保管するのかという手順は、社内で決めてマニュアルなどの文書の形にしておくことが必要です。
決められた担当者以外の者が取り扱い、あるいは決められた部署以外でコピーを取って保管することは社内の手順違反だけでなく法律にも抵触します。

会社で決めた手順に従って収集したマイナンバーは、正しく保管し、記載時の誤記に注意すれば何も問題は発生しないと思います。



「通知カード」の郵送開始1か月前となりました。10月以降、従業員のご自宅宛てに世帯ごとにまとめられた通知カードが郵便で届くことになっています。

通知カードが到着したら、会社はすぐにマイナンバーを集めなければいけない・・・

そう思われがちですが、実際の運用は早くても来年1月以降です。

中小中堅企業のマイナンバーの収集は、ゆっくりでも何ら支障ないと思います。
私個人の意見として言わせていただくならば、むしろマイナンバーの収集作業は来年以降で十分。
今月は8月号のこのページでもお伝えしましたが、従業員の皆さんに対しては、『通知カードは大事なもの』という周知で十分です。

もうひとつ大事な作業は、マイナンバーの取扱いの手順を、今月から取り掛かって年内を目途に決めてしまうこと。
マイナンバーの取扱い担当者や責任者、担当者の役割、権限、責任の範囲など必要なことを決め、そして、それを社内規程にまとめると良いと思います。

独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)の調査結果を見ると、情報漏えいの8割以上が会社内の安全管理措置が整備されていれば防げたと思われます。
マイナンバー対応システムや専用機器の販売を目的とした広告が目につきますが、それよりも重要なことは、情報に対する社員認識と会社の組織が情報漏えい防止にきちんと対応できることだと思います。



最近、民間企業主催の「マイナンバー研修会」が、頻繁に開催されるようになりました。
こうした研修に参加することは無論有益ですが、企業の経営者様、管理部門の方々は、個々の企業が発信する情報だけに頼るのではなく、内閣府のホームページなどにアクセスして、番号制度の概要や民間企業の位置付け・役割等について、自分なりに内容を把握し、理解を深めることが大事です。

マイナンバー制度では国民一人一人に個人番号が付与され、その番号に関係しあるいは利用する企業、そして官公庁までが番号法という一つの法律で網羅されます。
対象となる国民はほぼすべてであり、国内の企業はすべて関係するという大変大きな法律ですから、不正な事柄が生じた場合に対しては厳しい処分(最高刑は懲役4年)が定められています。
しかし、個々の企業や企業の担当者が、故意ではなく不慣れなためマイナンバー等の情報を悪意のある組織等に盗まれた場合に厳罰に処せられる可能性があるかと言えば、ほぼゼロ(私の予想ではロト7の1等に2週連続で当選する可能性より低い)です。

しかし、ゼロではありませんから高額なシステム対応が有効かどうかと問われれば、「有効」であることは間違いありません。
ただし、効果を発揮する機会が訪れるのは天文学的に低いと思います。

個人番号の郵送開始まで残り2カ月の現段階で最優先に取り組むべきことは、個人番号が記載された「通知カード」が書留郵便で届くので大事に取り扱うよう周知徹底することだと思います。



今年の10月から皆さんにはマイナンバーが届きます。
正確にお伝えするならば、『行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律』に基づく個人番号(マイナンバー)が、通知カードという紙のカードに記載されて、お住まいの市区町村から簡易書留を使ってお一人お一人に郵送されることになっています。

でも、多くの皆さんは、マイナンバー制が始まることについて、どこか他人事のようにとらえていて、ちょっと真剣味が足りないのではないか? と思っています。

「マイナンバー制なんてものは、実施直前に延期、そしてそのうちに中止になるよ」と、仰る方は珍しくないのですが、マイナンバー制を導入しようというそもそもの話を少しかじってみると、社会保障給付費を一番多く負担している私たち世代は、もっと真剣に考えなければならないテーマだとわかります。

ここ50年で社会保障給付費(健康保険、年金など)は40倍に膨らんでいます。
このままでは医療費削減や年金削減に厳しく取り組まなければならなくなります。
マイナンバー制の導入、定着、効果的な運用によって、私たちや私たちの子や孫
世代の将来の負担を減らそうという話ですから、決して他人の話ではありません。
マイナンバー制は『行政を効率化』し『国民の利便性』を高め、『公平・公正な
社会』を実現する社会基盤だと国は説明しています。

私たち働く世代や子や孫の世代の負担が増えないように、この政策には積極的に
関わる必要があると私は思います。



先日のことですが、開業前の勤務先の会長のことを思い出すことがありました。
今回はその会長の思い出話で一言。

とにかく自分にも部下にも厳しい人で、人前で話をされる折には、自分に与えられた役割のために、徹底的に準備や練習を重ねて、最善を尽くす姿勢で臨まれていました。
自分の話はすべて暗記をし、『原稿を眺めながら』という話し方は絶対されなかったことを思いだします。

私は会長の直属の部下ではありませんでしたが、『担当部の責任者として精一杯仕事をしています』と、自信あり気な顔をしていても、足りないところを簡単に見破って厳しく注意や指導をして戴きました。
しかし、不満に感じなかったのは、私の成長を考えた公正で公平な注意、指導だったからです。

さて、そんな私も今では事務所の代表となり、人前で話をし、スタッフを指導する機会が出てきました。
しかし、私には代表であるという自覚はあるのか。
スタッフの成長を思って厳しい注意や指導をしているのか。
自信のある答えは出てきません。

また会長は社外の方には、常に温厚で誠実な態度で臨まれていましたので、「あなたの会社の会長さんは、素晴らしい方ですね。」と、社外の方から何度もお褒めの言葉を戴き嬉しかった記憶があります。

さて、私は事務所の外の方々に対して、温厚で誠実な姿勢で臨んでいるのでしょうか。
これについては、更に自信がありません。
もっと努力しなければ・・・



最近、解雇に関するご相談は、珍しくありません。
大半は経営者からのご相談で、社会人として許されない行動や発言、犯罪に準ずる行為など明確な懲戒事由がある場合は、事実確認の上で解雇の手順についてお話ししています。

しかし、ご相談の中には仕事が遅い、仕事の覚えが悪い、会社のルールを守らないなどの理由による解雇の相談もあります。

こうしたケースで解雇を選択したいというご相談に際して、「その人を解雇する」という考えに至るまでに、どの程度「その人を会社内で活用する」ことを検討されたのか、許されることなら、じっくり時間を掛けてお話ししてみたいと思うことがしばしばあります。

今後、長期にわたって労働力人口は減少しますから、労働市場は売り手市場が続きます。
つまり、多くの就職希望者の中から、厳正に選考して優秀な人材を採用するという理想的な採用活動は、求人倍率の高いこの地域ではほぼ無理だと考えて間違いありません。
また、「中途採用≒即戦力」という考え方は間違っていないと思いますが、何も教えなくても期待以上の働きをしてくれる人が、世の中に余っているはずはありません。

これからの時代、経営者の期待以上の能力を発揮してくれる人を採用できることなどありえないと潔くあきらめて戴き、「雇った人をいかに教育して能力を開花させ、良い仕事をしてもらうか」これを考え実践することが経営者の腕の見せ所だと思います。



昨年の10月に久しぶりにコーチングの勉強会に参加しました。
全部で5回の勉強会でしたが、仕事などの都合で全部参加できなくなりましたので、とても残念に思いました。

今から12年前の平成15年は私が社会保険労務士として仕事を始めた年で、コーチングもその年から3年間、不定期でしたが名古屋で開催されていた勉強会に参加しました。
いっしょに参加していた人の中には、しっかり勉強してコーチの資格を取る方もいましたが、当時の私は時間とお金に余裕がなく、勉強会の参加だけでしたから、今ではコーチングを少しかじった程度の知識しか持っていません。

コーチングは、ある種のコミュニケーションスキルですから、知識というよりは技能なのですが、コーチングを勉強して得たものは、社会保険労務士として仕事をするとき、お客様との会話に苦労するどころか、お客様との会話を楽しめる対応力が身に付いたこと。
そして、コーチングを勉強してみて気付いたことは、子供を育てていた若いときに知っていればよかったということです。

私の3人の子供はすっかり大きくなってしまって、今では子育てしていた頃の記憶さえ曖昧になっていますが、コーチングスキルを体得した上で幼い子供たちと暮らしていたなら、もっと違った親子関係が築けたに違いないと思います。
今更…の話ですが、子供を育てている若い人たちには、そのことを伝えたいと思っています。

『そのコーチングって何なの?』と思う方は、どんな本でも良いと思いますので、一冊入手してお読みになることをお勧めします。



同じ時代に生きている多くの経営者の中で、著書を読み、そのお考え方を私の基本指針にしている方が「塚越寛様」(伊那食品工業会長)です。
塚越会長の著書にある「自分を律するための心得10か条」を拝見すると、自分自身が、今、そして今後進んでいくときに常に心得ておかなければならないことが見えるような気がします。

今回は、塚越会長の著書【幸せになる生き方、働き方】の中の10か条から以下の二つをご紹介します。

  • 変化し得る者だけが生き残れるという自然界の法則は、企業経営にも通じることを知り、すべてにバランスをとりながら常に変革すること。
  • 人間社会における企業の真の目的は、雇用機会を創ることにより、快適で豊かな社会を作ることであり、成長も利益もそのための手段であることを知ること。

実は、この事務所通信の平成24年新年号の矢島のひとことは「成長する者だけが生き残る」というテーマでした。
3年前に「変化し成長し続けなければ生き残れない」と書いておきながら、私はこの3年間、常に変革を心掛けていたのかと自問自答しています。
また、平成22年から、私の事務所で一緒に仕事するスタッフを雇用してきましたが、塚越会長のお考えのように雇用機会の創造を常に意識していたかというと、胸を張れるだけの自信はありません。

『新年早々、反省ばかりか・・・』と、御叱りを受けるかもしれませんが、一日でも早く顧みれば、反省は次への足掛かりになり、逆に同じ反省でも、遅くなれば後悔ばかりになりかねません。

今年は、【変革による飛躍】と【雇用機会の創造】をテーマに進みたいと思っています。



前号に引き続き、なぜ「未婚化」、「晩婚化」、「晩産化」が進んできたのかについて明治大学の安蔵教授の話をご紹介します。

教授は「未婚化」「晩婚化」の進行には家族構成の変化があると指摘しています。
高度経済成長時代、父が主たる働き手で母は専業主婦、子供は二人という、いわゆる「標準世帯」が家族の一般的な形態として定着しましたが、1973年のオイルショックを契機に「重厚長大」型の産業から「サービス型」の産業に産業構造が移行、その変化は家族の在り方にも影響をもたらし、パートタイム就業などで母親がサービス産業の労働市場に参入したことで、かつての「標準世帯」は減少し、加えて女性の高学歴化、男女雇用均等法により就業機会の拡大し、女性の経済的自立が可能となりました。更に、バブル経済による大量採用や大幅な賃金上昇は未婚化、晩婚化の進行に拍車をかけました。

また、子供は二人までという状況は、戦前のような家庭内人口圧力もないため、成人後も父親の経済的環境の中で生活し、母親からの家庭サービスを享受し続けていくことが、男女ともに可能となっています。
2000年の国勢調査によると、20歳~39歳の未婚男性の62.5%が、未婚女性71.7%が親と同居しており、結婚を躊躇させ未婚化が進行することになっています。

安蔵教授は、『本当に必要な少子化対策とは、すでに結婚し子どもを持っている人たちに対する「育児支援」や「待機児童問題」「子ども手当の増額」などの次世代育成支援ではなく、再生産年齢の未婚男女が結婚し家族形成しやすくなる環境の整備にある』と述べています。

なるほど・・・と思いませんか?



明治大学の安蔵教授の説によれば、日本の少子化はすでに40年前から始まっているそうです。
ちなみに、合計特殊出生率(女性が一生の間に生むとされる子供の平均数)が2.07を確保することができれば、「人口置換水準(人口を維持できる数値)」を保っているとされており、この水準を継続的に下回る現象が「少子化」です。

日本は1973年の2.14を境に低下しはじめ、2005年には過去最低の1.26まで低下しました。
その後2012年には1.41まで回復したとされるのですが、これは第二次ベビーブーム世代の女性が、様々な努力で産んでいる現象でしかないそうです。
今後、母親人口は確実に減少し、出生率がこのままの水準で推移すれば2300年には日本の人口は約360万人に激減すると予測され、年金、介護などの社会保障が崩れるばかりでなく、国家の保全もできない状況に陥る可能性があります。

ここで安蔵教授の着目点を見てみます。
実質的な出生率、つまり「結婚している女性が産んだ子」と「結婚している女性人口(有配偶女性)」の比率についてみると、1970年以降、この「有配偶女性に関する出生率」の大きな減少は起きていません。
つまり、結婚した女性が生む子供の数は、40年前と大きな変化はないのです。
では何故出生率は低下し続けたのかと言えば、未婚化(婚姻率の低下)が影響しているということになります。

実際のデータをみると、30歳から34歳の女性の未婚率は、1980年に9.1%だったものが、2010年には34.5%、同じく35歳から39歳女性の未婚率は、5.5%から23.1%と4倍以上に激増しています。
そして、その傾向は男性も変わらず、35歳から39歳の男性の未婚率は1980年には8.5%だったが、2010年には35.6%まで増加しています。
このデータから少子化の原因は「未婚化」が主因と考えられ、また「晩婚化」に伴う出産年齢の上昇は「第三子出生」を減少させ、さらに「第二子出生」へも影響し「不妊」問題につながっていくことが考えられるそうです。

では、なぜ「未婚化」、「晩婚化」、「晩産化」が進んでいるのか。次回に続きます。



内閣府特命担当大臣(少子化対策担当)通称、少子化対策担当大臣には、どんな人が就任してきたのか、気になったので調べてみました。

初代の任命が2007年8月なので今年で約7年間なのですが、在任1年以上は先日の内閣改造まで担当していた安部内閣の『森雅子大臣』ただお一人で在任期間は1年8カ月と少々。
これに次ぐ在任期間の長い方は、麻生内閣の小渕優子大臣でほぼ1年(11カ月と24日)、同じく自民党の上川陽子大臣(初めての少子化担当大臣、任命者は安部総理…第1次安部内閣)で11カ月と7日、これに対して民主党政権時代は約3年間に9人の大臣が入れ替わりで就任、最長でも8カ月の在任期間でした。長く勤めていればよいというわけではありませんが、少子化問題を解決するために、3~4か月大臣になったからって顕著な成果があげられるわけがないと思います。民主党はやる気はあったのでしょうか。
アベノミクスで名前を売った安部総理ですが、初代の上川大臣を任命し、また森雅子少子化担当大臣を2年近く担当させたというのは、立派だと思います。

さて、少子化、出生率の低下の真の原因は何なのか。
明治大学の安蔵教授は『少子化の原因は未婚化、晩婚化、晩産化にあり』と提言されています。
既婚女性の産む子供の数が少ないのではないという話は大変興味深いので、次回はその内容を紹介します。



サラリーマンの私が自営業を始めたのは、今から11年前の春。
開業当初は毎日営業に出掛けましたが、成果の出ない日々が続き心身ともにクタクタに疲れていました。

満足な結果が出なくて『努力が足りないのでは?』と悩んだこともありましたが、『成果が出る日も出ない日もある、自分なりに頑張っているんだから、それはそれでいいじゃないか』と、都合よく納得していました。結果、11年間、この仕事を続けられたのだと思っています。

著名な心理学者であった故河合隼雄先生は著書【こころの処方箋】の中で、インドの宗教家・哲学者『クリシュナムルチ』の「ものごとは努力によって解決しない」という言葉を紹介しています。
河合先生は、「あなたは努力しているじゃないか」と質問されて「努力によって物事は解決しない、とわかっているのだけど、私には努力ぐらいしかすることが無いのでやらせて頂いている」と答えたとお書きになっています。

私たちは、努力すれば物事は解決し、努力すれば営業は成果が出ると考えてしまいがちですが、そういうロジックを認めてしまうと、問題が解決しないことや成果が出ない理由が「努力が足りない」ことになってしまいます。

「ものごとは努力によって解決しない」「ただ日々努力させてもらうだけ」
遠回りのように見えますが、効果的な問題解決方法の一つだと私は思います。



かつての政府管掌健康保険や厚生年金などの社会保険の業務は、社会保険庁に代って今は日本年金機構および協会健保が引き受けています。従来の役所に代り民間の事業体が業務を運営しているのですが、これまで役所の行っていた業務を請け負っているために、手続き手順などは、想像以上の厳格さが求められているようで、このことについて異論はありません。

しかし、最近、『問題だなぁ』と思うのは健康保険証の交付に要する時間が非常に長くなっていることです。具体的には健康保険証到着まで最低でも2週間程度、以前は1週間程度でしたから約2倍の時間が掛かっています。その原因を尋ねるとコスト削減(主に人件費の削減のようです)のために様々な場面で業務委託(外注)を多用しているためとの回答がありました。

一連の処理の流れやその全容を知らぬままに意見を述べるのは僭越かもしれませんが、社会保険制度において【被保険者の利便】は何より優先されるべき事項のひとつではないでしょうか。保険証の到着に時間が掛かるという大問題について改善を求めても、何ともならないとか問題と思わないような回答しか返ってこない姿勢に問題があるように思うのは私だけでしょうか。民間移行したメリットはここには全く見られないように思います。



2013-02連日の体罰問題に関する報道では、徐々に体罰容認派の意見の数が少なくなってきていますが、私は今回の一連の報道に関して、体罰という行為が「刑法犯罪」だという指摘があまり出ないのが不思議でなりません。

そもそも法治国家であるわが国では、暴力が正当な行為とされる例として「力士やボクサーやプロレスラーなどの格闘技選手が試合で相手を殴るなどの行為」「消防士が消火活動の為に建造物などを破壊する行為」「医師が薬剤を投与しあるいは外科手術の行為」「刑務官が死刑を執行する行為」などが示されているだけで指導の一環としての暴力は挙げられていません。

また、そもそも学校教育法第11条では教師による懲戒を認めながらも体罰は認めていません。平成21年に最高裁は、女子をからかって尻を蹴っていた男子小学生をつかまえて壁に押し付け注意をした教師の行為を『正当な教育的指導であり体罰ではない』
とした判決を出していますが、まさしく教育的指導とはこの程度までのものであるべきだと思います。

間違った行為を正すための『注意』や『指導』は必要であり、指導者は、本人の成長のためにあえて声に出す必要があります。また、それに従わないときには懲戒として罰を与えることも必要な時があります。ただし、そこに暴力は一切容認されていないことを認識すべきだと思います。



2013-01お好きな方はペットにもしているそうですが、十二支の中で私が一番苦手なのが蛇、ピョロピョロ舌を出しクネクネ動くさまは、この年になっても全くダメです。

ところがそんなヘビが古くから商売の神様と崇められています。一説では古代ギリシヤ神話の神“ヘルメス”(英語でマーキュリー)の手にしていた魔法の杖に二匹の蛇が巻き付いていたことがそもそものようです。

このヘルメス、とにかく聡明で、弁舌が巧み、相手の心をつかむのが上手な神様だったそうで、これって商売人の理想ですよね。

名門一橋大学の校章にはこの魔法の杖が描かれていますし、実は私の卒業した大学には、前身校の彦根高等商業学校講堂(登録有形文化財建造物•大正13年建築)が残っていて、その講堂のステージの上方に、彦根高商の校章が付いた幕のようなものがあったように記憶しています。そしてその校章にはヘルメスの魔法の杖が描かれていました。もちろん全国の商業高校の校章にも同じ魔法の杖の図案が使われていることが多いので決して珍しい話ではありません。

平成25年はそんな商売の神様「ヘビ」の年、商売には良い年になるかもしれませんね。ちなみに当事務所の今年のテーマは、お客様の心をつかむために『お客様の心に残る仕事をする』です。



2012-12岐阜県内のある作業場での仮定の話です。

ここで働く作業者がそれぞれ一つの品物を完成させるために、25歳のAさんは30分、65歳のBさんは1時間掛かります。つまり1時間でAさんは2個、Bさんは1個を完成させています。そこでこの会社はAさんにBさんよりも高い時間給を支払っています。

ところが最近の不況で値下げを余儀なくされ1個売っても700円しか儲かりません。Aさんは1時間に2個作れますから1,400円の利益に貢献してくれますが、Bさんは700円分しか貢献してくれません。年金で生活しているBさんはたとえ時給700円でも働かせてほしいと言いますが、最低賃金(岐阜県は713円)の定めがあり、Bさんにも最低賃金以上を支払わなければなりません。さて、会社はどうしたらよいのでしょうか?

労働基準法第11条では、賃金は「労働の対償として支払うもの」と定義され、賃金を労働時間に応じて支払うという文言はここには見当たりません。しかし、最低賃金法は厳しい罰則が定められている法律なのです。

今回の選挙では『日本維新の会』が最低賃金の廃止をマニフェストに掲げています。物価が下落しモノの値段が年々下がる時代にあって最低賃金廃止論は検討に値すると私は思いますが、皆さんはどう思われますか?



最近、目にしたり耳にすることが少なくなった気がしているのが、ISO【国際標準化機構、International Organization for Standardization、略称ISO(アイソ、イソ、アイエスオー))】という言葉。

一時は多くの企業でISO9001取得企業だとか環境のISO14000取得に着手という話に触れることが今よりも多かった気がしますがいかがでしょう。

ISOの取得については、『必要書類が多すぎて仕事が遅くなる』とか、『取得手続きの煩雑さに見合った効果がない』とか、かなり批判的な意見も多かったと思います。

この国際標準規格を取得すること自体の損得は別にして、また取得という結果が遠い先の目標の話だとしても、各企業で実際に行っている様々な業務や作業を、ISOの考え方を参考にして標準化することは、明らかな業績改善を生むと思います。

私自身、業務の手順が厳密に定められた企業で社会人のスタートを切り、その後の転職先ではISOの取得に関わり、今また法規制に縛られた書類を作成代行する仕事を生業にしていますので、作業を標準化することで成果が上がった数多くの事例に立ち会ってきました。

振返ると、現在お取引いただいているお客様の事業所で、作業の標準化を意識して実践されているところは半数にも満たないと思います。

経済が沈滞化している今こそ業務や作業の標準化による採算性向上を提案し、お取引先様の成長を支援したいと思っています。



つい最近送られてきたあるDMの中の【問題意識を持って仕事をしよう】というフレーズが目に留まりました。というのは、その直前に参加した研修会で受講前に出された

[仕事上の関心事(何とかしなければならないこと、気になっていること、おかしいと感じていること)をいくつでも構いませんので、列記してきてください]

という事前課題に取り組んだところ、次から次へと私の関心事が湧き出てきたからです。

何とかしなければならないと思っていることが、こんなにあるのか…

気になっていることもこんなにあるのか…

『おかしい』と感じていることもこんなにたくさん…(-_-)フウ

わが事務所はこんな問題だらけの事務所なのかと珍しく落ち込んでいたのです。

しかし、先のDMには、次のような言葉が添えられていました。

【目標が高くないと問題意識は生まれない】

確かに『現状維持をヨシとしない』というスタンスは開業以来継続しています。

常に目標を持ち、より多くのお客様へより良いサービスの提供を目標にしてきました。

『だから問題が山のように出てくるんだ』と一人で勝手に納得して一安心 (^_^)v

『目標を高くするから、問題が出くるし、やらなければならないことが見えてくる』

問題が多いことは、大変なことなのですが、これからも敢えて目標を高く掲げ、問題意識を維持し続けたいと思っています。

 



『無難な人材はいらない』7月に東京で開催された統計学に関するセミナーに参加した際、講師の一人楽天の執行役員の方が口にされた言葉です。

経済成長が右肩上がりであった時代なら、無難な考え方をする人材の使い道もありましたが、経済が安定し、あるいは右肩下がりの時代にあっては、リスクを意識し何事にも挑戦する人材でなければ、企業は必要としないという話でした。

無論、様々なタイプの人材を揃えて日々の企業活動に取り組むわけですから、『無難な考え方』をする人材が全く必要とされなくなったわけではありませんが、時代の先端を突き進む企業の経営者の言葉には、強く心を揺さぶられました。

私自身は日頃から、個々の企業の経営において、企業を取り巻く環境全体を見て判断する無難なマクロ的な見方よりも、自社の持っている特性や潜在能力におけるリスクを把握するミクロの見方をすべきだと申し上げております。

例えば、同じ地域の同業他社の景気動向を分析し、それをモノサシにして自社の状況を評価し、今後の事業展開を検討することは、一見無難な方法のように思えますが、少しの間他社に差を付けることは出来ても、継続的に成長し続けるようなアイデアにはつながらないと思うのです。

企業の成長には人材育成は欠かせませんが、育成しようとする人材の素養として、何事にも『無難であろう』とする潜在意識を持つ人材は、育成しにくいのではないでしょうか。そういった視点で見ると、採用時に評価する社会人経験の長さはマイナス要因かもしれません。採用に際し、敢えて『未経験者限定募集』を掲げる企業も最近では珍しくないようです。

 



時間に余裕があるときはもちろん、多忙でもやりくりすれば何とかなると思えれば、様々な会合や勉強会に積極的に参加しています。例えば「社労士会の会合や研修会」「異業種交流会」そして「ライオンズクラブ」の活動などです。

社労士会活動では、支部活動に加え県会の活動にも積極的に参加し、委員会活動にも結構マメに参加していますから少しは役に立っているかもしれません。

異業種交流会では、お会いする経営者の方々との話の中で私と違う視点や考え方に触れることが最大のメリット。下戸なくせに懇親会にも参加して楽しい時間を過ごしています。

地元のライオンズクラブには平成22年10月に入会、徐々に活動の仕組みや果たしている役割を知り、入会前に抱いていたリッチマンクラブとは全く違うことを知り始めたところです。

社労士会の活動や異業種交流会、ライオンズクラブ、こうした活動は原則参加自由なので、参加しない方には参加しない理由があるように、参加する人にも参加する理由があるのですから、間違っても私に対して「金に余裕がある」といった理由付けは、的外れです。

私の場合、積極的に会合や勉強会に参加していますが、こうしたことで得られるものを積み上げていかなければ、過去の経験だけで日々の仕事に対処せざるを得ないことになり、魅力の無い社労士になってしまうと思っています。

お客様にとって『頼りになる社労士』とは、手続き業務を任せているのではなく、「何か新しい気付きを与えてくれる」「アイデアにつながる助言をしてくれる」社労士だと思っています。そんな社労士を目指して私なりの自己研鑽に励み続けたいと思います。



どこかの飲食店だったと思うのですが、客が何かを注文すると「ハイ!!喜んで~!!」と答える決まり文句がありました。

これが決まり文句だとわかっていても、客としては嬉しくなりますよね。これが「えっ?!そんな注文、私にやらせるんですか?」などと答えられた日には『二度とこんな店に来るもんか』と客の誰しもが思うでしょうね。

しかし、日々の暮らしの営みの中で、『えっ?!私がやるんですか』と思ったことや、そう思った気持ちから出てきた言葉を口にしてしまった経験はどなたもお持ちだと思います。

4月は様々な活動のスタートの季節、子供の通う学校のPTAの役員選び、普段暮らしている町内会の役割分担決め、所属している業界団体などのお世話係の選任などで声が掛かると「いゃぁ~私は○○なんでね、他の人にやってもらえませんか」と答えるのは、『えっ?!私がやるんですか?』という思いがあることを証明しています。

PTAや町内会の役員を断ることに慣れてしまっていると、仕事の上で何か頼まれても『えっ?!私がやるんですか?』と、ついついいつものくせで口が滑ってしまう恐れがあります。また、役割分担が明確になっている大きな組織では、そういう断り方をすることに何の疑念も抱かない方が多いかもしれません。しかし、そういうくせは直したいですね。

仕事の上で何かの依頼を受けた時の基本的な姿勢は「ハイ!!喜んで~!!」

「えっ?!私がやるんですか?」と答える人と、「えっ?!私に任せていただけるんですか、ありがとうございます!!」と答えられる人では、将来が確実に違います。

労務に関する仕事に25年以上関わってきて、これには揺るぎない確信を持っています。



本年から12月1日が採用活動の解禁日となりました。

これは【採用選考に関する企業の倫理憲章】(社)日本経済団体連合会2011 年3月15 日改定により、採用選考活動早期開始の自粛のひとつとして、「平成25年3月卒業予定の大学生らの採用活動について、インターネット等を通じた不特定多数向けの情報発信以外の広報活動については、平成23年の12 月1日以降に開始すること」になったからです。ちなみに「面接等実質的な選考活動については、平成24年の4月1日以降の開始」となっています。

当事務所でお引き受けしている採用活動のサポートでは、地元高校卒業予定者の採用活動が中心になっていますが、この地域からも自宅を離れて大学や専門学校に進学している人がたくさんいますから、検討することは意味のあることだと思います。ただし、大学生や専門学校生の就職先として手を挙げるとなると、競合先は全国区となりますから、初任給をはじめとする労働諸条件が全国平均レベルにないと苦戦しそうです。

岐阜県、さらには飛騨という地の不利(?)を思えば、大学生の採用に乗り出しても初年度はほぼ空振り、2年目で一人二人の面接ができれば上々ですが、採用に至るのは難しい。

3年目で一人採用できたら大成功という感じではないでしょうか。もちろん採用に至るまでには、かなりの費用(100万円単位です)は掛かります。それでもやってみよう…って思われた方は、矢島までご連絡ください。事務所の総力を挙げて頑張ってみます…(^_^;)



(今回も、引き続き採用面接に関して取り上げます)

先月は面接の結果、どんな人を選ぶかについて、私の思う大事なポイントとして『違和感のないこと』『天使のささやき』などをお伝えしました。

事務所通信の読者の方からの反応は、いまひとつだったのですが、懲りずに今回もそういった話。

採用面接で案外効果的なのは、複数の応募者の面接を同日に行うこと。

応募者がAさんとBさんの2名で、同じ日に二人を面接できたならば、『誠実さならBさんよりもAさんだなぁ』『Bさんのほうが真面目そうだ』と簡単に比較することができます。これが、別々の日、しかも1週間以上空いてしまうと『どっちを選ぼうかなぁ?』と迷う部分が多くなります。

尤も現実は「人手が足りなくて募集しているのに応募してくる人が少ない」という理由で、仕方なく次々と面接を繰り返されていると思います。

しかし、先回お伝えしたように採用の要諦、『使える人を雇う』『使えない人を雇わない』を貫くためには、一人だけを面接して合否を決めるというやり方は、大変危険ですよね。具体的には『履歴書は郵送して下さい、面接日は追って連絡します』という募集スタイルを明示することから始まります。しかも、こうすることで案外応募者が増えて実効が上がるものです。

『そうなんだ、考えてみようかなぁ』って思われた方は、矢島までご連絡ください。…(^_^)



(今回も、引き続き採用時の面接に関して取り上げます)

先月は「効果の上がる面接」方法のひとつをご紹介しました。このほかにもいろいろな「手」はありますので、貴社オリジナルの「手」を検討してみるとよいと思います。

さて、今回は面接の結果、どんな人を選ぶかについて、私の思う大事なポイントをご紹介します。

採用の可否を決める時点で私が一番大切にしているのは、『違和感のないこと』です。

面談時の立ち居振る舞い、質問に対する反応や返答など、面談を総合して『?』と感じるところがある場合は、「原則お断り」と決めています。これを『天使のささやき』と名付けています。声は聞こえなくても『?』と感じたことが、天使が耳元でささやいたような気がするからです。

「何の根拠もなく、『?』で簡単に合否の判定をするのか」とお思いの方もいらっしゃるかと思いますが、どんなときであっても採用活動の要諦は、『使える人を雇う』ことです。裏を返せば『使えない人を雇わないこと』が大事なのです。

急な退職者の発生で、急ぎ欠員補充のための採用をするときなどは特に要注意。

とりあえず一人を補充しなきゃならんからと『まぁこんな人でも、とりあえず補充しておこうか』と雇ってしまってトラブルになることは、珍しいことではありません。

もっとも、そうしたトラブルが私ども社会保険労務士の仕事のタネになりますから、営業戦略上は『まぁこんな人でも、とりあえず補充しておこうか』式の安直な採用はアリガタイと言えばアリガタイのですが…(^_^;)



(今回も、採用時の面接について取り上げます)

先月の『ちょっとひとこと』をお読みいただいた方から、具体的な面接方法についてお尋ねがありました。【採用面接】については、いろいろなやり方がありますので、「正しい面接方法」というものはありませんが、「効果の上がる面接」にするための工夫はいくつかあります。今回はそのひとつをお知らせします。

先月申し上げた通り、面接では厳しく選考することが肝要です。この『厳しく』とは、求職者が心の中で『ええっ?!』と感じるくらいが必要で、何も考えずに直ぐに返答できるような質問ばかり続けていても、何も意味はありません。

例えば、

「来年の正月元旦は何曜日になりますか?」

こんな質問をされたら、あなたはどう対応しますか?

「わかりません」と速攻でギブアップしますか?

『えーっと、9月1日は木曜日、10月は1日は土曜日で…』と紙に書いてコツコツ計算するでしょうか。

サッ!と手帳を取り出して「2012年の元旦は日曜日です」と冷静に答えるでしょうか。

とっさのときにどう対応するかは、その人の個性や能力の一端を表すことがあります。

「笑顔を出すことができますか」これは、最近のベストセラー【9割がバイトでも最高のスタッフに育つディズニーの教え方】にあるディズニーランドの採用面接での質問ですが、採用したい人材に何を求めるのかが質問の根底にあると思います。先に述べた質問は、とっさのときの対応力を求めるサービス業向きでしょうかね。



(前回からの続きで、採用についてもう少し踏み込んでみます)

『忙しくて人手が足りない』とか、『やめてしまった人の補充』など理由はともかく従業員を採用することになったとき、どのような選考方法をお考えですか?

中小企業の9割以上では『面接』が選考方法の唯一のメニューになっています。

では、面接ではどんなことをして(方法)で、何を見る(評価する)のか、決めていますか?

何人かの経営者にお伺いすると、雑談などを通じてその人の人となりを見るとお答えになりますが、人を雇うときに本当にそれで十分でしょうか?

「でも、雇ってみてしばらく働いてもらわないと、本当のところはわからないからね…」

確かにそういう意見も間違いだとは申しませんが、一旦雇えば給料を支払う義務が発生するのですから、間違いなく働いてくれる人かどうか、面接でもっともっと厳しく選考しなければいけないのではないでしょうか。

もし面接の方法や評価するポイントを決めていないのなら、それは『面接』ではなく、単なる『面談』ではないでしょうか。

前回もお伝えしましたが、採用活動を真剣に実行している企業の多くは、採算性の厳しい時代でも元気に活動しているように感じます。

『今は採用することはないから』と言われるお客様も、今一度、採用と採用選考の重要性をお考えいただきたいと思います。