飛騨


睦月 ⇒ 如月 ⇒ 弥生なのだから、『弥生とは三月のこと』と単純に思ってしまいがちですが、弥生の語源が『草木がますます芽吹く頃』だと知ると、ようやく弥生は旧暦の三月、つまり現在の暦では、草木の芽吹きが本格的になりかかる4月のことだったと気付きます。
また、この地元の方はご存知ですが、飛騨地方では桃の節句と端午の節句を「ひと月遅れ」で祝う風習があります。

つまり、おひなさまは4月3日まで飾りますし、こいのぼりが6月5日まで空に泳いでいるのは飛騨では当たり前の光景なので、他所からお越しになった方は驚かれるかも知れませんね。

飛騨で桃の花が咲くのは早くても4月、こいのぼりが泳ぐ五月(さつき)晴れの空とは、梅雨時の晴れ間のことですからこれも6月頃のこと。
尤も五月晴れを「ゴガツバレ」と読むと新暦5月の爽やかな青空を示すのだそうで、日本語は本当に難しいですね。

さて、3月1日から15日までの15日間、奈良の東大寺では『修二会(しゅにえ)』の法会が営まれます。
通称「お水取り」と言われ、中でも有名なものは「籠松明」。
3月12日の深夜(正確には3月13日の午前1時頃)に長さ6メートル、先端の大きさ1メートルの大きな松明が二月堂の回廊を走り回る様子は毎年恒例のニュースとなっています。

この『修二会』は奈良時代の西暦752年に始まり、以降東大寺が焼け落ちていた時代も絶えることなく、毎年執り行われてきており、今年で1,266回目。
すごい話ですよね。
ちなみに二月堂の「二」や、修二会の「二」は元々『修二会』が旧暦の2月の行事だったからだそうです。(東大寺HPより引用)

ところで3月は年度末の月です。
事務所通信1月号でお伝えしましたが、わが国の会計年度が4月~3月制になって既に130年、今の日本では『4月に始まって3月に終わる』ことが私たちの周りに数多くあります。

4月1日の新年度のスタートに向けて準備しておかなければならないことのチェックをそろそろ始めてみませんか。