人事制度の構築を検討する場合、一番重要な点は「評価」だと思います。
「評価のやり方」、「評価の基準」、「評価の運用」などと言葉にすれば数文字であらわせますが、「御社の評価の仕組みはどうなっていますか?」とお尋ねすると、トップに一任であったり、長く見直しされていない評価表を出されたり、何もないという答えも多く明確な答えを返していただける中小中堅企業は稀です。

開業以来、私の事務所に大体年に数回、「人事評価のひな型をもらえませんか?」という話をいただきます。
お話を伺ってみると、ひな型を土台にして自社の評価表を作ろうとお考えのケースがほとんどです。
多分、時間的制約が理由なのでしょうが、この方法は目標へのアプローチとして、明らかに間違ったコースを進むことになります。
「評価の仕組み作りに形から入るケースでは、多くの場合、時間の無駄になります。」と時間を作ってお話ししていますが、私の力不足ゆえに正しく理解していただけることはほとんどありません。
しかし、将来を見据えたとき、評価の仕組みを作って難しいながらも運用ができるなら必ず良い結果が生まれてきます。

仕組み作りの最初の着眼点は「評価の仕組みを作る目的は何か」「この評価の仕組みを作ることで、5年後のわが社をどうしたいのか」をじっくり考えることだと思います。