変革


いよいよ平成も残り1カ月となりました。
皆様は30年余続いた平成の時代についてどのような印象をお持ちでしょうか。

今回は平成時代の変化について述べたいと思います。

私にとっての平成の始まりの頃は、青春時代を過ごした後に社会人となり、会社員として11年を過ごしていました。
既に結婚し3人の子供と暮らしていましたから、平成の30余年間は子供の成長とともに過ごしてきた30年でした。

平成になった日、昭和天皇の崩御の朝のことや新元号の決定発表のことが記憶に残っています。
その後、平成7年の阪神・淡路大震災の折の早朝の地震の揺れで目を覚ましたこと、同じ年の3月20日の地下鉄サリン事件、平成10年の長野五輪、平成20年のリーマンショック、平成23年には東日本大震災もありました。

しかし、私が思う平成時代の一番大きな出来事は、パソコンの普及と高性能化、そして黒電話や公衆電話に代わって携帯電話が登場し更にスマートホンへと進化したことなどによる「情報伝達方法と情報処理の変革」だったと思います。
こうした情報に関する技術革新が目覚ましく進展したことで私たち個々人の社会生活や仕事のやり方は大きく変わりました。
そして次の時代は、AI(人工知能)の時代になることは間違いありません。

平成時代の「情報の伝達や処理の変革」に比べて、AI(人工知能)による変革はどの程度のものになるのでしょう。

平成時代の変化の度合いを検証してみると次の時代の変革は更に大きなものになると思います。


同じ時代に生きている多くの経営者の中で、著書を読み、そのお考え方を私の基本指針にしている方が「塚越寛様」(伊那食品工業会長)です。
塚越会長の著書にある「自分を律するための心得10か条」を拝見すると、自分自身が、今、そして今後進んでいくときに常に心得ておかなければならないことが見えるような気がします。

今回は、塚越会長の著書【幸せになる生き方、働き方】の中の10か条から以下の二つをご紹介します。

  • 変化し得る者だけが生き残れるという自然界の法則は、企業経営にも通じることを知り、すべてにバランスをとりながら常に変革すること。
  • 人間社会における企業の真の目的は、雇用機会を創ることにより、快適で豊かな社会を作ることであり、成長も利益もそのための手段であることを知ること。

実は、この事務所通信の平成24年新年号の矢島のひとことは「成長する者だけが生き残る」というテーマでした。
3年前に「変化し成長し続けなければ生き残れない」と書いておきながら、私はこの3年間、常に変革を心掛けていたのかと自問自答しています。
また、平成22年から、私の事務所で一緒に仕事するスタッフを雇用してきましたが、塚越会長のお考えのように雇用機会の創造を常に意識していたかというと、胸を張れるだけの自信はありません。

『新年早々、反省ばかりか・・・』と、御叱りを受けるかもしれませんが、一日でも早く顧みれば、反省は次への足掛かりになり、逆に同じ反省でも、遅くなれば後悔ばかりになりかねません。

今年は、【変革による飛躍】と【雇用機会の創造】をテーマに進みたいと思っています。