29年9月に厚生労働省は『新規学卒就職者の離職状況(平成26年3月卒業者の状況)』を公表しました。
それによると新規学卒就職者の3年以内の離職率は新規高卒で40.8%、新規大卒は32.2%となっています。

しかし、事業所の規模別でみると1,000人以上では離職率は高卒25.3%、大卒24.3%と低くなっており、逆に30人未満の事業所では高校も大学も5割以上が3年以内に離職しています。
なお、3年以内の離職率の内訳では1年目の離職率が高く、2年目3年目と低くなる傾向があります。
また、産業別では宿泊業・飲食サービス業が3年以内離職率ではトップとなっており、大卒で5割、高卒で6割強の新卒が3年以内に離職しています。

さて、来月4月には多くの新卒者が社会人になりますが、先に述べた3年以内の離職率の高さは30年以上続いていますから、多分今年の新卒も3年以内に大卒で3割、高卒で4割が離職するでしょう。
少子高齢化が進み、働く世代の人口がますます減少する時代、苦労して採用した新卒は「1年、2年掛けてみっちり社内で教育して戦力にしよう」とどの企業も真剣に考えますが、その思いが叶わずかなりの割合で退職するという事実をどう考えればよいのでしょうか。

また、厚生労働省データは集計結果であり、ほとんど新卒が辞めない企業もあれば、大半の新卒が辞めてしまう企業もあるはずです。

人が仕事や職場をどう思うかは、個々人それぞれ違っており、まさに千差万別ですから「これが 真の原因です」と明確に示せるものはありませんが、あるキャリアカウンセラーが面談実績に基 づき『新入社員が辞める会社の共通点』を報告しています。

次回以降このページで紹介したいと思います。