職場


「最近の新入社員はすぐに会社を辞めてしまう」
という話をよく聞きますが、事務所通信3月号でお伝えしたとおり、実は新卒新入社員の3年以内の離職率は30年前とほとんど変わっていません。

しかし「最近の若者には忍耐力がない」「とにかく打たれ弱い」という評価もしばしば耳にします。
しかし、それは 「職場の上司」や「会社のトップ」の感じ方であって、関係ないとは言い切れませんが「新入社員」側の辞める理由ではありません。

では新卒新入社員は何故辞めていくのでしょうか。
本当の理由は何なのでしょうか?
アンケート調査結果では、新入社員が会社を辞める理由のトップは、「キャリアアップしたい」、その次が「仕事が面白くない」「給料が低い」と続きます。

でもこれらの理由は離職を願い出て上司がスムーズに受理してくれる可能性の高い理由です。
言わば、職場でもめずに辞める都合の良い口実に過ぎません。

退職した新入社員の意識調査では、会社を辞める一番の理由は「職場の人間関係」
なんと離職の原因の80%がこれだと言われています。
当然ですが、職場の人間関係が原因なら「課長、あなたが嫌いだから辞めます」と本当の理由を言うはずはありませんよね。

このように、新入社員は辞める理由を正しく告げないことが多いのですが、これに対して経営者や上司は『退職を願い出た本当の理由が他にあるのではないか?』とは考えないようです。

しかし、辞めたいと思った本当の理由が職場にあるとしたら、新入社員の早期離職が毎年続く可能性も出てきます。

『わが社は新卒に限らず中途採用者でも早期離職が多いようだ』と思われたら「辞める本当の理由」を探すことをお勧めします。