最近読み終えた本の中の一節にこんな言葉がありました。

誰もが限られた時間しか持っていない。したがって、自分にとって大事ではないもので時間を埋めていくと、自分にとって大事なものに割くべき時間を失ってしまう。結果として大事なものを手に入れることができないまま人生を終えることになる

この言葉を読んで思ったのは、「『忙しい』と思いあるいは口に出すことにより先入観を生み出し、『忙しい』を口実に無計画に日々を過ごしているので、自分にとって本当に大事なことに取り組もうという気持ちを持っていないのではないか」ということです。

皆さんはどうお考えですか。

しかし、ここで難しいのは、今の自分にとって「何が大事なこと」で「何が大事ではないこと」と簡単には峻別できないことです。
つまり、私たちは社会生活を営む生き物ですから、仕事に限らず人に会って話をしますし、様々なメディアに触れ、時にはネットを通じて情報発信することもあります。
常に複雑に交錯する人間関係や膨大な情報の中で暮らしいるのですから、ことあるごとに「これは大事」 「これは大事ではない」と決めることは不可能に近いことです。

また、もし峻別する時間を確保したとしても、「これこそが本当に大事なこと」と確証を得ることも簡単なことではありません。
「だから、そんな無駄なことに手間と労力を使わないで気楽に生きていこう」という考え方もあると思いますが、何故かこの一節がガッチリと心に引っ掛かっています。