経営者


最近、民間企業主催の「マイナンバー研修会」が、頻繁に開催されるようになりました。
こうした研修に参加することは無論有益ですが、企業の経営者様、管理部門の方々は、個々の企業が発信する情報だけに頼るのではなく、内閣府のホームページなどにアクセスして、番号制度の概要や民間企業の位置付け・役割等について、自分なりに内容を把握し、理解を深めることが大事です。

マイナンバー制度では国民一人一人に個人番号が付与され、その番号に関係しあるいは利用する企業、そして官公庁までが番号法という一つの法律で網羅されます。
対象となる国民はほぼすべてであり、国内の企業はすべて関係するという大変大きな法律ですから、不正な事柄が生じた場合に対しては厳しい処分(最高刑は懲役4年)が定められています。
しかし、個々の企業や企業の担当者が、故意ではなく不慣れなためマイナンバー等の情報を悪意のある組織等に盗まれた場合に厳罰に処せられる可能性があるかと言えば、ほぼゼロ(私の予想ではロト7の1等に2週連続で当選する可能性より低い)です。

しかし、ゼロではありませんから高額なシステム対応が有効かどうかと問われれば、「有効」であることは間違いありません。
ただし、効果を発揮する機会が訪れるのは天文学的に低いと思います。

個人番号の郵送開始まで残り2カ月の現段階で最優先に取り組むべきことは、個人番号が記載された「通知カード」が書留郵便で届くので大事に取り扱うよう周知徹底することだと思います。



最近、解雇に関するご相談は、珍しくありません。
大半は経営者からのご相談で、社会人として許されない行動や発言、犯罪に準ずる行為など明確な懲戒事由がある場合は、事実確認の上で解雇の手順についてお話ししています。

しかし、ご相談の中には仕事が遅い、仕事の覚えが悪い、会社のルールを守らないなどの理由による解雇の相談もあります。

こうしたケースで解雇を選択したいというご相談に際して、「その人を解雇する」という考えに至るまでに、どの程度「その人を会社内で活用する」ことを検討されたのか、許されることなら、じっくり時間を掛けてお話ししてみたいと思うことがしばしばあります。

今後、長期にわたって労働力人口は減少しますから、労働市場は売り手市場が続きます。
つまり、多くの就職希望者の中から、厳正に選考して優秀な人材を採用するという理想的な採用活動は、求人倍率の高いこの地域ではほぼ無理だと考えて間違いありません。
また、「中途採用≒即戦力」という考え方は間違っていないと思いますが、何も教えなくても期待以上の働きをしてくれる人が、世の中に余っているはずはありません。

これからの時代、経営者の期待以上の能力を発揮してくれる人を採用できることなどありえないと潔くあきらめて戴き、「雇った人をいかに教育して能力を開花させ、良い仕事をしてもらうか」これを考え実践することが経営者の腕の見せ所だと思います。