失敗


最近、目にしたり耳にすることが少なくなった気がしているのが、ISO【国際標準化機構、International Organization for Standardization、略称ISO(アイソ、イソ、アイエスオー))】という言葉。

一時は多くの企業でISO9001取得企業だとか環境のISO14000取得に着手という話に触れることが今よりも多かった気がしますがいかがでしょう。

ISOの取得については、『必要書類が多すぎて仕事が遅くなる』とか、『取得手続きの煩雑さに見合った効果がない』とか、かなり批判的な意見も多かったと思います。

この国際標準規格を取得すること自体の損得は別にして、また取得という結果が遠い先の目標の話だとしても、各企業で実際に行っている様々な業務や作業を、ISOの考え方を参考にして標準化することは、明らかな業績改善を生むと思います。

私自身、業務の手順が厳密に定められた企業で社会人のスタートを切り、その後の転職先ではISOの取得に関わり、今また法規制に縛られた書類を作成代行する仕事を生業にしていますので、作業を標準化することで成果が上がった数多くの事例に立ち会ってきました。

振返ると、現在お取引いただいているお客様の事業所で、作業の標準化を意識して実践されているところは半数にも満たないと思います。

経済が沈滞化している今こそ業務や作業の標準化による採算性向上を提案し、お取引先様の成長を支援したいと思っています。


『無難な人材はいらない』7月に東京で開催された統計学に関するセミナーに参加した際、講師の一人楽天の執行役員の方が口にされた言葉です。

経済成長が右肩上がりであった時代なら、無難な考え方をする人材の使い道もありましたが、経済が安定し、あるいは右肩下がりの時代にあっては、リスクを意識し何事にも挑戦する人材でなければ、企業は必要としないという話でした。

無論、様々なタイプの人材を揃えて日々の企業活動に取り組むわけですから、『無難な考え方』をする人材が全く必要とされなくなったわけではありませんが、時代の先端を突き進む企業の経営者の言葉には、強く心を揺さぶられました。

私自身は日頃から、個々の企業の経営において、企業を取り巻く環境全体を見て判断する無難なマクロ的な見方よりも、自社の持っている特性や潜在能力におけるリスクを把握するミクロの見方をすべきだと申し上げております。

例えば、同じ地域の同業他社の景気動向を分析し、それをモノサシにして自社の状況を評価し、今後の事業展開を検討することは、一見無難な方法のように思えますが、少しの間他社に差を付けることは出来ても、継続的に成長し続けるようなアイデアにはつながらないと思うのです。

企業の成長には人材育成は欠かせませんが、育成しようとする人材の素養として、何事にも『無難であろう』とする潜在意識を持つ人材は、育成しにくいのではないでしょうか。そういった視点で見ると、採用時に評価する社会人経験の長さはマイナス要因かもしれません。採用に際し、敢えて『未経験者限定募集』を掲げる企業も最近では珍しくないようです。