相対的必要記載事項


前回は就業規則の「順守事項」「服務規律」についてお伝えしました。
これは就業規則の相対的必要記載事項でしたね。
従業員の皆さんに守っていただきたい会社のルールを「順守事項」または「服務規律」という条項として就業規則に入れる、という事でしたが、この “会社のルール” はそれぞれの企業様によって異なると思います。
ですから、各企業様オリジナルの順守事項または服務規律ができる、というわけですね。

今回は「表彰」と「懲戒」についてお伝えしますが、これらも相対的必要記載事項です。
この表彰と懲戒も各企業様それぞれのオリジナルな内容になるかと思いますが、内容を考えるうえで是非おさえておいていただきたいポイントがあります。

まず、表彰についてですが、公平かつ継続して実行できるという事です。
良い事なので、形骸化しないようにしていただきたいですね。

そして、懲戒についてですが、特に制裁の手順と方法についてになります。
制裁の手順は、制裁手順マニュアルを作成し管理者の方に周知していただくのが良いと思います。
制裁の方法ですが、制裁手順マニュアルに従い、必ずその都度、注意をした記録などを取っておくようにしてください。

この様に、今回は表彰と懲戒についてそれぞれのポイントを詳しくお伝えします。


就業規則の中に入れなければならない『絶対的必要記載事項』。
そして、「会社にそういうものを明確に定めたルールがありますよ」というものを記載した『相対的必要記載事項』。

この「絶対的必要記載事項」や「相対的必要記載事項」を盛り込んで就業規則を作成するのですが、今回は「相対的必要記載事項」である『順守事項』または『服務規律』についてのお話です。

従業員の皆さんに守っていただきたい会社のルールってどの企業様もあると思います。
また、「こんな気持ちで働いてください」といったように、職場環境に関するものもあるかもしれません。

会社としてこのような内容のルールを設けている場合は、「順守事項」または「服務規律」という条項として就業規則に入れる必要があります。
また、「順守事項」または「服務規律」は相対的必要記載事項ですが、就業規則を作る上での一番大きな目的だと思います。

そんな、就業規則の大事なポイントとなる「順守事項」または「服務規律」について、具体的な例を交えながらお伝えします。


前回は就業規則について、「「就業規則を作らなければならない」という事は結構重大なことだ」という事をお伝えしましたが、いかがでしたでしょうか?
労働基準法の中で定められています「常時10人以上の労働者」は、「普通に働いている人が10人以上」という事で、正社員やパート、アルバイトによって人数の数え方は変わらないんでしたね。
また、実際に就業規則を作成する場合ですが、本当はそんなに沢山のことを盛り込まなくてもいいんでしたね。

今回は、その就業規則の中身、就業規則の中に記載しなければならない項目についてのお話です。

実はこの記載しなければならない項目というのは、労働基準法 第89条に「こういうことを入れなさい」と明確に示されています。
この就業規則の中に盛り込むべき事項(「絶対的必要記載事項」)を入れれば、法律上は問題ありません。
では、この絶対的必要記載事項、どんな内容のものがあると思いますか?
絶対的必要記載事項のみで作成された就業規則はどんなものになると思いますか?