年金


今年の10月から皆さんにはマイナンバーが届きます。
正確にお伝えするならば、『行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律』に基づく個人番号(マイナンバー)が、通知カードという紙のカードに記載されて、お住まいの市区町村から簡易書留を使ってお一人お一人に郵送されることになっています。

でも、多くの皆さんは、マイナンバー制が始まることについて、どこか他人事のようにとらえていて、ちょっと真剣味が足りないのではないか? と思っています。

「マイナンバー制なんてものは、実施直前に延期、そしてそのうちに中止になるよ」と、仰る方は珍しくないのですが、マイナンバー制を導入しようというそもそもの話を少しかじってみると、社会保障給付費を一番多く負担している私たち世代は、もっと真剣に考えなければならないテーマだとわかります。

ここ50年で社会保障給付費(健康保険、年金など)は40倍に膨らんでいます。
このままでは医療費削減や年金削減に厳しく取り組まなければならなくなります。
マイナンバー制の導入、定着、効果的な運用によって、私たちや私たちの子や孫
世代の将来の負担を減らそうという話ですから、決して他人の話ではありません。
マイナンバー制は『行政を効率化』し『国民の利便性』を高め、『公平・公正な
社会』を実現する社会基盤だと国は説明しています。

私たち働く世代や子や孫の世代の負担が増えないように、この政策には積極的に
関わる必要があると私は思います。



明治大学の安蔵教授の説によれば、日本の少子化はすでに40年前から始まっているそうです。
ちなみに、合計特殊出生率(女性が一生の間に生むとされる子供の平均数)が2.07を確保することができれば、「人口置換水準(人口を維持できる数値)」を保っているとされており、この水準を継続的に下回る現象が「少子化」です。

日本は1973年の2.14を境に低下しはじめ、2005年には過去最低の1.26まで低下しました。
その後2012年には1.41まで回復したとされるのですが、これは第二次ベビーブーム世代の女性が、様々な努力で産んでいる現象でしかないそうです。
今後、母親人口は確実に減少し、出生率がこのままの水準で推移すれば2300年には日本の人口は約360万人に激減すると予測され、年金、介護などの社会保障が崩れるばかりでなく、国家の保全もできない状況に陥る可能性があります。

ここで安蔵教授の着目点を見てみます。
実質的な出生率、つまり「結婚している女性が産んだ子」と「結婚している女性人口(有配偶女性)」の比率についてみると、1970年以降、この「有配偶女性に関する出生率」の大きな減少は起きていません。
つまり、結婚した女性が生む子供の数は、40年前と大きな変化はないのです。
では何故出生率は低下し続けたのかと言えば、未婚化(婚姻率の低下)が影響しているということになります。

実際のデータをみると、30歳から34歳の女性の未婚率は、1980年に9.1%だったものが、2010年には34.5%、同じく35歳から39歳女性の未婚率は、5.5%から23.1%と4倍以上に激増しています。
そして、その傾向は男性も変わらず、35歳から39歳の男性の未婚率は1980年には8.5%だったが、2010年には35.6%まで増加しています。
このデータから少子化の原因は「未婚化」が主因と考えられ、また「晩婚化」に伴う出産年齢の上昇は「第三子出生」を減少させ、さらに「第二子出生」へも影響し「不妊」問題につながっていくことが考えられるそうです。

では、なぜ「未婚化」、「晩婚化」、「晩産化」が進んでいるのか。次回に続きます。